桜満開の京都です。
昨日は復活祭でもありました。
復活祭といえば、バッハのマタイ受難や、ヘンデルのメサイアが浮かびます。
さて、バッハのマタイ受難の楽譜を、叔母からもらいうけ、自らの指揮で、初演して、世の中に出したのが、メンデルスゾーンなのですよ。
メンデルスゾーンの、このすごいお手柄は、もっと誉められるべきですね。
そのワンフレーズは、シューマンに伝わり、ブラームスに伝え、受け継がれて来たと考えられます。
こんどのコンサートのメインとなる曲、ブラームスのクラリネットソナタOp.120-1の冒頭にも、そのフレーズが、使われています。ブラームスは、ピアノソナタ作品1にも、このフレーズを使っていました。
彼は、作曲人生最初の作品と、最後を覚悟して書いた作品に、同じマタイ受難発祥の旋律を使っているのです。
そして、彼は、クラリネットソナタOp.120を書き上げた時、愛する心の友人クララ・シューマンに、いち早く楽譜を送り、添えた手紙には、「これは、蛇が尾を噛んで、輪となったようなものです。」と、書いていました。
天才クラリネット奏者ミュールフェルトに出会い、ブラームスが、作曲意欲を復活させて書いた、このクラリネットソナタOp.120を聴く時、あわせて、メンデルスゾーンや、ロベルト&クララ・シューマンetc.、その時代に生きた音楽家たちの、愛に支えられた豊かな人間関係や精神性も、感じることができます。
一晩の短い時間ですが、そんなロマン派の良き時代を、よみがえらせるべく、プログラムが組まれています。
そして、少し、濃い集中から、解き放たれ、最後には、ベートーヴェンのピアノトリオ「街の歌」です。
明るく陽気に、しめくくられます。
メンデルスゾーン:チェロのための無言歌Op.109
ブラームス:クラリネットとピアノのためのソナタOp.120-1
シューマン:幻想小曲集Op.73
ベートーヴェン:ピアノトリオOp.11 街の歌
新暁子 クラリネット
若松さより チェロ
田中弥生 ピアノ
1時間半の室内楽コンサートを、お楽しみください~!
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